ウェンディ、ゼンダに立つ 『伝説のオウガバトル』攻略日誌 その2

 

 本稿の概要に関しては、こちらをご覧ください。

前回はこちら

 では、本文をどうぞ。

 

第1部 シャローム蜂起編

ステージ2 若さ故の過ち

 ヴォルザーク島から進発したウェンディの軍は、海路を大陸の辺境セバストポリに向かう。

 これはその船の中。

「しかし、もっと大きい船を用意すれば、全軍乗せることもできたんじゃねえか?」

 ヴォルザーク城で結成したウェンディの軍は総勢60名だったが、今船に乗っている兵はその半分以下でしかない。

「ヴォルザークの防衛と、補給路の確保に回す人員を差し引けば、前線で戦える兵力はこれが限界でしょう。兵站を疎かにすれば、軍は遠からず崩壊します」

 ぼやくラークを、ウォーレンが理で以て宥める。元王国戦士団とは言え、敗残兵のかき集めにすぎないウェンディ軍においては、早くも参謀の風格を現している。

「それで、第一の作戦目標は?」

 ティムは気合十分と言ったところか。

「大陸の東端は、蛮勇の士ウーサーの支配域です。上陸と同時にセバストポリを急襲。ウーサーが根城とするゾングルダークへ迫ります」

「ウーサーて言やあ、あのゴロツキだろ。帝国は、あんな奴に支配を任せるのか」

 毒づくディベルカ。

「大陸北西部に首都を置くゼテギネア帝国にとって、こんな辺境の統治は眼中にないのでしょう。皮肉ながら、ウーサーのような輩が支配していたおかげで、我等も生き延びてこられたと言えます」

 どうも、これから対する敵は、ろくな人間ではないらしい。

「不意打ちをかけるセバストポリは難なく落とせるでしょうが、そこからはウーサーも軍勢を送り出してきます。これに対する方針として二つ」

 ウォーレンは指を二本立てる。

「一つは、部隊を広く展開し、帝国軍を反撃しつつ、拠点を一つずつ攻略していく戦術。時間は多少かかりますが、敵の突破を防ぎ、敗北する恐れの少ない安全策です」

 ちらとこちらを見たウォーレンに、ウェンディは続けるよう促す。

「もう一つは、敵陣中央を最短距離で突破し、本拠地を直接叩く戦術です。戦は早く片が付きますが、先鋒を務める部隊が孤立しやすく、また進軍が停滞すれば逆に自軍の本拠地まで敵に攻め入られるため、緒戦の勝利が必須となる危険度の高い戦術になります」

 今度はウェンディの目をはっきりと見据えて、ウォーレンは問うた。

「いずれの作戦で行くか、お選び下さい」

 ゾングルダークの攻略は、ウェンディの初陣だ。

 私を信じて従ってくれている皆を失望させないためにも、敗北は許されない。

 どころか、帝国領で唯一の拠点となり得るセバストポリを失うことにでもなれば、散り散りになった私達は抗する術もなく、虫けらのように擂り潰されてしまうことだろう。

 そうだ。

 帝国の支配は、弱者から擂り潰していくのだ。

 ゾングルダークを牛耳るのは、悪評で知られた男だと言う。

 元より、私達の戦いは負けてはならないのだ。

「私は、一刻も早く、人々が解放される道を選びたい」

 ウェンディの言葉に、ウォーレンは大きく頷いた。

「では速攻案で参りましょう。となれば、飛行ユニットが必要ですな。グリフォンが二体いるので、作戦部隊を二つに分けます」

 ウォーレンの指示で、部隊が編成されていく傍ら、

「ウーサー…」

 一人ゾングルダークの方角を見やるランスロットの胸中には、言い知れぬ思いが渦巻いていた。

 

 ウォーレンが予言したように、権力の座に胡座をかいていた元盗賊達は、反乱軍の姿を見るなりセバストポリを放棄して、一目散に逃げ出した。

 船中で指示されたように、ウェンディ軍は地上部隊をセバストポリに残し、北西に見えるゾングルダークへ向け、飛行部隊で強襲を仕掛ける。

「先鋒となるシルフィード殿の部隊は、中央の浮島を渡ってくる敵兵を警戒しつつ西進。その間隙に出来た空白地帯をウェンディ殿の部隊が進み、バリケシールを解放。軍勢が城を出払った頃合いを衝いて、シルフィード隊のバリケシール城塞収容とともに、温存されたウェンディ隊で、ゾングルダークへ突入します。下図、黒線がシルフィード隊、白線がウェンディ隊の進路です」

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 余計な戦火を広げないという、ウェンディの意思を酌んだ作戦だ。

「機動力で勝る我等に勝機はあります。ではご武運を」

 シルフィードをリーダーとする部隊は、西方へ向けて飛び立った。

「我等が大将殿は、人使いが粗いな全く」

 グリフォンのパラディオの背中で、騎士装備に雷神の鞭を携えたシルフィードがぼやく。

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「しかし、民の解放を先決とする考え方は、見習うべきものがある」

 後ろでアンディが答える。

「私は、帝国兵を殺れるなら何だっていい」

 最後尾のエリーゼ

「おうおう、みなさん士気旺盛だね」

 シルフィードは軽口で茶化す。

「貴方は緊張感が足らないのよ」

「ウェンディ殿がゾングルダークへ迫れるかは、我等の先陣に懸かっている」

 エリーゼとアンディが、シルフィードに返した。

「へいへい、お姫様の露払い、喜んでして差し上げましょう」

 そう口にするシルフィードにしたって、再び使命のために振るえる剣を、誰より喜んだ一人なのだ。

 シルフィードにアンディ、エリーゼ。彼等はやがて、民の解放の象徴となったウェンディ軍にあって、死神部隊として帝国兵を震え上がらせた実戦部隊、その中核を成していくこととなる。

 一方、帝国建国以来の戦闘準備で慌ただしいゾングルダーク城。

 中央から度々来ていたゼノビア残党の追討要請もそこそこに、酒宴に明け暮れていた日々のツケが回ってきたのだが、ウーサーは動じない。そういう男なのだ。

 むしろ、この時を待っていたかのようですらある。元来、力にものを言わせる生き方をしてきた盗賊の頭は、乱の中にこそ生を見出だす。

「来るなら来い反乱軍。貴様等の命で俺を楽しませろ」

 城内に、ウーサーの哄笑が響き渡った。

 

 先発したシルフィード隊を見送って、

「では、我等も出発としますか」

 と告げるウォーレン。

 ウェンディ、ウォーレン、ランスロットを乗せたグリフォンのネッソスは、セバストポリの西方、ゾングルダークの真南に位置するバリケシール城塞へ、一直線に飛んだ。

 シルフィードが仕事を果たしてくれているのだろう。途中、帝国兵に会うこともなく、ウェンディ達は難なくバリケシールを解放した。

「ウーサーのこと、知ってるの?」

 行軍中も、ずっと何かを思い詰めているようだったランスロットに、ウェンディは切り出した。

「奴とは、王国滅亡時の因縁がある」

 その声は、後悔を含んでいた。

「よかったら、聴かせてもらえないかしら?」

 ランスロットは、ウェンディに自身の若さ故の過ちを語った。

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「ハイランドの侵攻によって、王都ゼノビアを失った戦士団は、ゼノビアの東に広がるポグロムで残存勢力を結集し、最後の決戦を挑もうとした。だが私が受けた命令は、ポグロムの背後ゾングルダークでの後衛任務だった」

 ランスロットの目は、遠い過去にあった。

「同輩が乾坤一擲の大勝負を懸けるという時に、後方で指を銜えて眺めていろと言われ、若い私は我慢できなかった。ゾングルダーク城を指揮するヴィクトル兵長に、ポグロムへ行かせてくれと私は注進した。兵長は許可しなかったが、そんな私をウーサーは見ていたのだ」

 今の実直な騎士の姿からは想像できないが、ランスロットにもそんな時期があったのか。

「ウーサーの素性は当然我等もわかっていたが、強大なハイランドを前に少しでも戦力が必要だった我等は、嫌々ながら奴が軍門に加わることを許した。奴は私に、『ポグロムへ行け。兵長には俺が取り計らう』と言った。正直私も奴を軽蔑していたが、血気に逸る私はその時奴に礼まで言って、同じ若輩の騎士達を先導すると、ポグロムへ向け進発した」

 そこでランスロットは、大きく溜め息をついた。

「道半ばまで差し掛かった時、ゾングルダークが敵の手に落ちたと聞いた。手薄になった城でウーサーは、ヴィクトル兵長ら守備隊を斬り殺し、ハイランドへ進呈したのだ。元から奴はハイランドの手先で、裏切るために我等ゼノビア軍に参加したのだ。そんなことも知らずに私は…」

 怒りがランスロットの声を震わす。その怒りはウーサーに向けたものか、あるいは愚かだった過去の自分へのものか。

「ただでさえ兵力差の開きが歴然であるのに、挟撃されたとあっては万に一つも勝ち目はない。これを聞いたゼノビア軍は、降伏を決めたのだ」

 自分の浅薄さが王国を滅ぼした。ランスロットが背負わされた無念は、想像に余りある。俯く表情と、固く握られた拳が、その大きすぎる悔恨を物語っていた。

「騎士ランスロット

 唐突に発されたウェンディの声に、ランスロットは何事かと顔を上げる。

「貴殿に、ゾングルダーク城奪還を命じる。下劣な裏切り者から、我が軍の城を奪回せよ」

 ウェンディは、ランスロットの手を取った。

「私達には、誇り高き王国騎士である貴方の働きが頼りよ。だから、顔を上げて」

 その言葉で、ランスロットは全身の血が沸き立つのを感じた。冷たく暗い時代から、彼の中に今、新たな季節が芽吹いたのだ。

「と、ところで、ウォーレン殿は何をしているのだ」

 思わず綻びそうになった顔を背けて、ランスロットは一緒にいるはずの魔術師を探す。

「そう言えば姿が見えないわね」

 ウェンディもランスロットの手を離し、ウォーレンを探し始めた。

 

「貴殿、その格好は…」

 ランスロットは唖然とした声を出す。

 ウォーレンは何故か、胸当てを着け、剣を差し、サンダーグラブまで嵌めてファイターの装いをしていた。

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「なに、私も剣の戦いを学ぼうと思いましてな」

「止めはしないが、貴殿には似合わんと思うぞ」

「ほっほっほ」

 ランスロットの懸念も、ウォーレンは一向に意に介す様子がない。

「準備が出来たなら出発よ」

 報せを受けてバリケシールへ後退したシルフィード隊と入れ代わりに、ウェンディ隊は進軍を開始。目論見通り、ゾングルダークの軍勢はセバストポリへ向けて出撃した後であり、兵がいなくなった後の城内へ一気に雪崩れ込む。

「死角から魔術師が狙っているやも。注意なされよ」

「お前等が反乱軍か。強者相手に逆らうとは愚かな奴め。今から俺に従うと誓えば、許してやろう」

 ウォーレンの警告する声をかき消すように、がさつな大声が響き渡り、奥の間から大柄な男が、肩をいからせながら歩いてきた。

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 これがウーサー。野卑た振る舞いは、他人を威圧することが、人の上に立つことだと信じている。力を恃みとする価値観と言い、支配者に相応しい男ではない。

「帝国に与するなんて、死んでるも同じよ。貴方だって、いつか帝国に使い捨てられるわ」

「その時は、俺の方が帝国を見限るまでよ。誰が他人のために命を捨てる。だが先に、身の程知らずなその口を塞がねばならんがな!」

 言うが早いか、ウーサーがウェンディに殴りかかる。そのハンマーを受け止めたのは、ランスロットの盾。

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「お前は…ランスロットか。あれほど死にたがっていた小僧が。主人を亡くして生き延びる騎士ほど、哀れなものはないな」

「盗賊風情に、王陛下から戴いた剣の重みはわかるまい。この剣の重みが、私を生かし続けたのだ。亡国の騎士の執念、思い知らせてくれる」

 鬼気迫るランスロットの剣に、ウーサーは後退したとみせかけ、

「お偉い騎士様よ、今度は守れるか?」

 合図に、潜んでいた魔術師がウェンディへ杖を向ける。

 はっとするランスロット。目も眩むほどの強烈な光が収束する――。

「たあぁっ!」

 すんでのところで、叩き落とされる杖。見ると、密かに先行していた、剣を握るウォーレンの姿。

 ランスロットと目線が重なる。

「往かれよ!」

 ゼノビア戦士団の生き残りを探っていたウォーレンは、ランスロットとウーサーの因縁も知っていた。

 ランスロット自身の手で決着を付けさせるため、慣れぬ前衛を引き受けようと決めていたのだ。

「忝し」

 駆けるランスロット。憎き仇敵に止めを刺し、明日の使命に生きるため。

「覚悟ぉっ!」

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 亡国の騎士が佩き続けた、13年間が閃いた。

 

「仇が討てたわね」

 解放されたゾングルダークで、ウェンディがランスロットに声を掛ける。

「ああ。だが満足感より、今は虚無感の方が大きい」

「満足してもらっちゃ困るわ。まだ帝国との戦いは始まったばかりなんだから」

「そうだ。グラン王の無念を晴らすことこそ、我が本当の悲願だ。ウーサーの首は、せめてヴィクトル兵長への手向けとなればいいが」

 戦後処理をしていたウォーレンが、ウェンディの元へ来る。

「どうです。ご自分が成し遂げたことを、その目で確かめてみられては」

 城下は、ウーサーの支配が終わりを告げたことに沸いていた。

「ウェンディ殿、これをお受け取りください」

 喜びを露にする市民が、「デビルハンマー」を持ってきた。

「ここだけの話、南西の隠れ都市は財宝を秘匿しているらしいですよ」

 そんな都市があったか。

 ウーサーの目を盗んで、自治都市ファルサラはひっそりと存在していた。

「貴殿が大陸を救う勇者となられますよう、この『ノームの金塊』を託します」

 こうした隠れ都市が他にもあるかもしれない。皆に探させてみよう。

 金塊を換金し、物資調達のため立ち寄った貿易都市バルナで、一人の老人が訪ねてきた。

「この地を解放しに来た勇者様というのは、お主か?」

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「貴方は?」

「ワシこそは、大陸に知らぬ者はいない、偉大な魔法使いバティスタ様じゃ」

 ウォーレンの方を見ると、首を横に振っている。なんと、ウォーレンにも知らないことがあったとは。

「ごめんなさい。私、大陸に来たばかりで…」

「なんじゃ、つまらんのう。実はお主らに頼みがあるんじゃが」

「私達で良ければ、力になるけど」

「帝国と戦うということは、大陸中を回るんじゃろ。この大陸のどこかに、古代王朝が記した『アンデッドロウ』という書物があるはずなんじゃ。もし見つけたら、売らずにワシのところへ持ってきてくれんかのう。それに見合うだけのお礼はするつもりじゃ」

「『アンデッドロウ』を見つけたら、バルナへ持ってくればいいのね」

「もし二冊目も見つけたら、それも頼む。書物は筆者によって、細部が変わってくることがあるからの。もちろん、二冊目にもちゃんとお礼はするぞ」

 悪い取引ではなさそうなので、受けることにした。

「ウェンディ殿」

 探索に出していた部隊から、報告が入る。

「北東で隠れ教会を見つけたところ、神父様がウェンディ殿に会いたいと」

 教会へ行ってみると、

「神代の古来より伝わる『ティンクルスター』を差し上げます。奇跡の力を扱うに相応しい真の勇者であることを、その紋章が証してくれるはずです」

 何のことやらわからないが、一応貰っておくか。なくさないといいけど。

「…くれぐれも、なくされませぬよう」

 不安に思ったのか、神父は念を押した。

 ウェンディと帝国の、長く激しい戦いが幕を開けた。その先に待ち受ける敵達は、決して一筋縄の相手ではない。だが、どんな困難が行く手を遮ろうと、彼女の胸に輝く星は、進む道に必ず祝福をもたらしてくれるだろう。

 

二次創作要素に関して

ウーサー

 チュートリアル終わってすぐのボスのため、なんかわかんない内に倒しちゃって記憶に残ってないという方も多いと思いますが、ランスロットの宿敵であり、そのやり取りでは、「グランの後を追うがイイ」などまるで自分がグランを殺したかのような言い種をしたり、ランスロットの「仲間の仇」ということは騎士団壊滅にも関わってる?とか、そこはかとない大物感があるんですよね。弱いのに。

 加えて、帝国に従うと言ったオピニオンリーダーに対し、面従腹背して寝首を掻くことは目に見えてると襲いかかってくるとか、頭も回る。のくせ、戦闘ではリーダーの自分が前面に出ちゃってる脳筋ぶり。

 そういった面からキャラクターを立ち上げ、ランスロットの宿敵に相応しい存在感を出したつもりでしたが、いかがでしたでしょうか。

ランスロット

 本稿では王国滅亡の重罪を背負わされましたが、本編にそんな罪はないので、どうか彼を責めないであげてください。

 本稿での彼は30代後半を想定しているので、王国滅亡時は20代前半(ウーサーは一回り上くらいかな)。公式設定だと13歳になるので、ウーサーとの因縁を考えると、こちらの方がしっくりくるのではないでしょうか。

 ランスロットのイメージとして、仕えるべき主家を失ってからは、謂わば復讐のために13年も生きてきたわけですよね。まあ他の王国戦士団にも言えることですが、固有キャラの中で、忠国の騎士の性格を背負ってるのは彼です。

 そんな亡霊のようだった彼が、新たにトリスタンという主君を得る前に、何かしら失った誇りを取り戻すエピソードを入れたくて、このような形にしました。

 ウェンディとの関係を恋愛にするつもりはなかったんですが、結果的にラブコメっぽくなってしまいましたね。意図としては、妹や娘のような、守るべき存在だと思っていた相手に励まされて照れ臭くなった、というシーンでした。

リプレイへの反映

本拠地の扱い

 自軍本拠地は、前提として最初からプレイヤーのものなんですが、せっかくなんで、なんで反乱軍の拠点になってるかも、できれば描写に入れていきたいと思います。

軍団管理

 軍団の維持にコストはかからないため、普通にプレイしていればキャラクターを削除する必要はないんですが、ぶっちゃけ使わないし、管理が面倒なので、思いきって半分クビにしました。

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 こんまりスタイル。

 彼等には、解放地域の守備と、ウェンディ達前線までの補給を担当してもらってる、という設定を与えてあります。

 数を減らした分、残っているキャラクターが関しては、なるべく名前を出していきたいので、グリフォンも名前呼びです。

 ストーリーには絡まない自軍の一般兵一人一人にも名前が付いており、それぞれにキャラクターを見てとることができるのが本作の魅力の一つなんですが、経験上、ぼーっとしてると、一人も覚えられないままEDを迎えてしまうので。

死神作戦

 攻略本発信だそうですが、半公式名称と化している死神作戦を、物語上に落とし込みました。

 本作は、当時マイナージャンルだったタワーディフェンスを取り入れた戦闘モードという意味で、画期的ではあるんですが、欠点としては、タワーディフェンスしない方が攻略上有利なんですよね。

 本作の特徴として、MPの概念が存在しない上、また簡単に作れるヒーラーが1人いれば、ユニットの継戦能力は充分なんですよ。

 なので、ヒーラーを1人入れた最強部隊を敵本拠地の前面に置いて、出てくる敵を片っ端から殺し尽くす「死神作戦」と呼称される戦術が、攻略では推奨されます。

 さらに拠点を奪回されると、カオスフレームというED決定要因が低下するので、シナリオ上必要なイベントをこなす以外、拠点での攻防は回避するのが得策です。

 ただ、一目散に大将首獲っておしまいでは味気ないので、リプレイでは、民を思い戦火の拡大を避けるウェンディの意思という形にし、今回はバリケシールも解放しときました。

その他プレイ後記

ステージ攻略

 シルフィード隊が中央の浮島を経由するのは、進行ルートの敵を遅らせるためと、埋もれた財宝を拾うためであり、そこからバリケシールの前方に出ることで、ウェンディ隊はセバストポリへ向かう敵と遭遇することなく、バリケシール解放が行えます。

 ウェンディ隊も、一直線にゾングルダークへ向かわず、一度バリケシールを通ることで、帝国軍の出払った隙にウーサーを倒すことができました。

 序盤の雑魚相手にこんな策を弄する必要はないんですが、後半の強い敵ほど本拠地をガチガチに固めて力押し以外受け付けなくなるので、こういうストラテジー要素が楽しめるのも前半だけ。この辺も、リアルタイムストラテジーとしては欠点かなと思います。

 実は、1回の戦闘じゃちょっと削りきれないんですが、もう1度挑むのも億劫なので、タロットの「マジシャン」で押し込んで、ランスロットに止めを刺させています。

アイテム回収

 本作におけるアイテムには大きく分けて、体力回復やユニットの転移などストラテジーシークエンスで使える消費アイテム、戦闘時に効果を発揮する装備アイテム、売却して軍資金に充てる換金アイテム、後のイベントに必要な貴重品の4種類があります。

 消費アイテムは、各ステージ必ず1つある貿易都市のショップで買うことができます。

 装備アイテムは、マップ上任意の地点に見えない形で埋まっている(埋もれた財宝と言われます)ので、探索して見つけ出さなければなりません。

 換金アイテムと貴重品は、イベントによって入手できます。

 今回の攻略では、埋もれた財宝の「デビルハンマー」、換金アイテムの「ノームの金塊」、貴重品の「ティンクルスター」を入手しました。

 埋もれた財宝はランダムなので、下手すると序盤で最終決戦用の超強力な武器も来かねないのですが、デビルハンマーはちょうど結構強いくらいの武器ですね。ちなみに雷神の鞭とサンダーグラブは、いずれ質入りになると思います。

 ノームの金塊は即売却し、消費アイテムのキュアポーション×30、キュアストーン×20、ソウルコール×10、オールサモンズ×5と換えました。

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 キュアポーション、キュアストーンは、その名の通り、回復アイテムです。ソウルコールは、フェニックスの尾と同じ蘇生アイテムです(効果的にはフェニックスの翼ですが)。リターンハーフは、キメラの翼同様の帰還アイテムですが、作戦失敗時の緊急立て直し用なので、わざわざ買うこともないでしょう。オールサモンズは、全ユニットをオピニオンリーダーの元へ集結させるアイテムで、イベント消化時に便利なので、僕は愛用してます。

 イベントをちゃんとこなしていけば、終盤必ず資金は余るので、回復アイテムはガンガン使っていきたいと思います。

 ティンクルスターは入手のヒントもない上、後々のイベントに絡む理由もしっくりこないので、リプレイの処理に困る。製作者の代弁か、神父がわざわざ「売るなよ」と念押ししてるのをネタにして、お茶を濁しています。

ユニット運搬

 大空ユニットはグリフォンの背中に乗ってるという解釈ですが、3人も乗れるんでしょうか。まあホークマンが4人運搬するのに比べたら、十分現実的ではあるんですが。

戦士ウォーレン

 ウォーレンをウィザードのまま育てると、HPとSTRが全然伸びないんですよ。今回プレイしてるのがPS版なので、耐性不変バグのせいでラスボス戦なんか行動前に即死してしまいます。

 彼はどうせリッチになる運命なので、放っといても十分すぎる火力より耐久力を上げるため、しばらく戦士系として育てたいと思います。

 リプレイの展開は、本編のようにウーサーがウィザード2人従えていたら成り立たないんですが、こういう茶目っ気あるウォーレンを僕が見たかったので、入れ込みました。

 

 タイトルは、またガンダムの引用です。

 それにしても、おかしい…。こんなに長くなるとは。

 ランスロットが深く描けたので、個人的には満足なんですが、見てくれる方のことを考えたら短くしたいですね。

 次回こそは、と思いますが、新キャラが2人登場する序盤の山シャロームなので、難しいかなあ。

 よろしければ、お付き合いください。

 

こちら次回

 

伝説のオウガバトル

伝説のオウガバトル

  • 発売日: 1993/03/12
  • メディア: Video Game